
現在、日本代表が活動中だが、年代別日本代表の強化も進められている。大会に臨んでいるが、見えている問題がある。年代別日本代表、つまりは未来のサムライブルーが世界で勝ち上がるためには何が必要なのか。サッカージャーナリスト・後藤健生が切り込む。
■経験不足の要素
「経験不足」という中には2つの要素が含まれている。
まず1つは、あちこちで指摘されているように、新型コロナウイルス感染症の流行によって2020年以降は国際大会が相次いで中止となったため、U-17とU-20の両世代のアジアカップとワールドカップが中止となり、この年代の選手は国際大会で真剣勝負を戦う貴重な経験を得られないままになってしまったのだ。
状況は世界のどこの国でも同じなのだろうが、アジア大陸に位置し、欧州や南米などの強豪との対戦機会が少ない日本の選手にとって影響はことさら大きい。将来のフル代表の強化のためにも、今後、日本サッカー協会は公式大会以外でもこの年代の代表チームを結成して、通常の時期以上に海外遠征を増やしていくべきだろう。
そうした、世界大会や国際試合の経験不足とともに、国内での試合経験も足りていなかったのではないだろうか。