昨年5月に悪性リンパ腫と診断された後に闘病、リハビリを続けてきたFC今治のFWラルフ・セウントイェンスが、6月17日のJ3リーグ第14節のテゲバジャーロ宮崎戦で約1年ぶりの復帰出場を果たした。
現在34歳のセウントイェンスは、2022年3月にNACブレダから今治に完全移籍した。同年4月3日のJ3リーグ第4節のギラヴァンツ北九州戦でJリーグデビューを果たすと、5月4日の第8節カマタマーレ讃岐戦では来日初ゴールを挙げた。しかし、その1週間後に内科疾患が見つかって母国オランダに緊急帰国。精密検査の結果、悪性リンパ腫と診断された。
予期せぬ難病との“闘い”を強いられることになったセウントイェンスだったが、治療、闘病の末に今年の1月26日にクラブを通じて「寛解」したことを報告した。その際、「皆さんのおかげで、私と家族はこの困難な時期を乗り越えることができました。有難うございます。私は今、できる限り健康になり、チームの昇格という大きな目標に向かって準備します。一緒に不可能なことは何もない!」とコメントを発表。その後、再来日を果たすと、4月28日にチームに再合流し、練習を重ねていた。
そしてこの日、1−1の後半40分から投入されてJリーグ再デビューを果たす。勢い良くピッチに駆け込む背番号11。ゴール裏サポーターの声援を背に最前線に陣取ると、その2分後、右サイドを突破したMF近藤高虎からのクロスにヘディングで合わせるシーンも。惜しくもGKにセーブされて復帰戦で即ゴールはならなかったが、アディショナルタイムも含めて計9分間、積極的にボールを受けながらゴールへの意欲を示し続けた。