U―20ワールドカップのメンバーに選ばれ、遠くアルゼンチンでの大会を終えて帰ってきた永長鷹虎は、6月7日、天皇杯2回戦に途中出場した。川崎フロンターレが前半18分に先制したものの、後半20分に栃木シティのサイド攻撃から失点。同点に追いつかれた直後の後半23分にピッチに立ったのだ。
帰国後、日本のピッチに立つのはこれが初めてだった。そして、世界を経験したからこそ、胸に誓った決意があった。それは、「怖い存在になる」ということ。
真剣勝負という舞台で他の大陸の選手とぶつかったことで、「他の国の選手のアタッカーほうが仕掛けやシュートで日本人よりも怖さがある選手が多くて、DFじゃないオフェンスの僕でもそれは感じました。だから、自分も相手から怖い存在にならなければいけない」と話し、一拍置いて、「“怖い存在になる”ってことは強く思いました」と繰り返したのだった。
また、守備面でも迫力があった。アフリカや南米の選手はファールをしてでも止めるくらいの強度で迫ってきた。「オフェンスからすると、あの強度で来られると引いてしまう」ほどだったが、逆に、「守備のところで、こいつとは対面したくないと思わせるくらい、きつく球際に行く」ことによって、「いい守備から良い攻撃に行ける」との確信も得た。
そうしたことから、「パスなどの選択肢がある中で、まずは仕掛けるということを第一に考えてました」と、この試合におけるプレーの選択順位について話した。