後藤健生の「蹴球放浪記」第164回「ミニ国家を訪れる」の巻(2)総人口の半分を収容できる南野拓実がプレーするモナコのスタジアムの画像
モナコ対ユベントスのシンプルな記者証 提供/後藤健生

 世界には多くの国が存在する。大国もあれば、もちろん小国もある。ただし、小さいからといって侮ることはできない。蹴球放浪家・後藤健生は、もちろんスカウティング済みだ。

■南野が所属するチーム

 ミニ国家のくせに、サッカーで重要な地位を占めているのがモナコ公国。そう、南野拓実が所属するフランスリーグアンの強豪、ASモナコの本拠地です。

 こちらは、面積が2.02平方キロと、東京23区最小の中央区の5分の1しかありませんが、大金持ちが数多く住んでいるため(所得税が安いからです)非常に豊かな街です。

 この国の君主はグリマルディ家の当主が務めるモナコ公。

 1922年に即位したルイ2世はスポーツ好きでF1のモナコ・グランプリを創設。当時、下部リーグに陥落して低迷していたASモナコを後援してフランス・リーグの強豪に育て上げました。そして、第2次世界大戦直前の1939年に建設されたスタジアムも公の名前を取って「スタッド・ルイ・ドゥ」と名付けられました(「ドゥ」は「2世」の意味)。

  1. 1
  2. 2
  3. 3