「この試合のカズのゴールは号泣しました」キングカズが日本中の魂を震わせた「あの日」…写真でよみがえる感動の試合の画像
12年前のチャリティーマッチはスポーツの力を感じさせた。写真はカズこと三浦知良 撮影:中地拓也

 サッカーの日本代表は3月29日、SNSを更新した。12年前のこの日に行われた日本中の魂を震わせた一戦を思い出し、多くの人が胸を熱くしている。

 2011年3月11日、東日本を地震が襲った。多くの人が命を奪われ、今なお傷跡を残す東日本大震災の発生である。

 あらゆる活動と同じく、スポーツ界も打撃を受け、ストップを余儀なくされた。Jリーグも、J1、J2ともに3月5日の第1節を終えた後、しばらくの中断に入った。

 日本代表も活動することは難しかった。3月に予定されていた国際試合も、開催中止に追い込まれた。

 そこで開催されたのが、「東北地方太平洋沖地震復興支援チャリティーマッチ」だった。日本代表とJリーグ選抜による試合が、大阪の長居スタジアムで行われた。

 日本代表には、この年の1月にカタールで開催されたアジアカップで優勝した本田圭佑や、アジア制覇後にイタリアの名門インテルに移籍したばかりの長友佑都らが名を連ねた。対するJリーグTEAM AS ONEには、前年の南アフリカ・ワールドカップで16強入りに貢献した田中マルクス闘莉王や中村憲剛らが入った。

 TEAM AS ONEの背番号10は、被害が大きかった仙台市をホームタウンとするベガルタ仙台梁勇基が背負った。そして、輝いたのが背番号11のキングカズこと三浦知良だ。

 日本代表が前半のうちに2点をリードするが、残り10分を切ってから見せ場がやってきた。ゴールキーパーが蹴ったボールを田中マルクス闘莉王が頭で流すと、走り込んでいたのはカズ。前へ出てきたGKの頭上を抜き、ゴールネットを揺らした。

 ゴールの後は、もちろんカズダンス。当時44歳のストライカーのパフォーマンスに、日本中が勇気を与えられた。

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