元日本代表FW中山雅史監督率いるJ3沼津は、GKも「ゴン魂」! 勇気あふれる飛び出しに「よくあそこまで飛び出した」「J1に見つかっちゃう」の声の画像
J3沼津のGKが好プレーを披露した(写真はイメージです) 撮影:中地拓也

 J3のアスルクラロ沼津で、GKが好プレーを披露した。JリーグがSNSで動画を紹介し、注目を集めている。

 Jリーグは開幕から30周年を迎え、かつてのJリーガーが監督としてピッチに戻ることが増えてきた。特にJ3では、監督としての第一歩を踏み出す元Jリーガーが多くなっている。

 そのひとりが、今季からアスルクラロ沼津を率いる中山雅史監督だ。ジュビロ磐田の黄金期を築いたFWで、個人としても2度のリーグ得点王に輝いた。また、体を投げ出してのゴールなど泥臭いプレーでも知られ、愛称を絡めた「ゴン・ゴール」が代名詞でもあった。

 その中山監督率いる沼津は25日、いわてグルージャ盛岡とJ3第4節を戦った。昨季にJ2を戦った岩手は強敵ではあるが、第2節に挙げた今季初勝利に続く2勝目を目指して果敢に戦った。

 結果的には、勝利はつかめなかった。だが、勝点1はアウェイから持ち帰ることに成功した。

 1-1で引き分けたのだが、シュート本数では11本対13本と岩手に上回られた。サッカーの試合では勝利を呼び込むゴールが目を引くが、そのシュートを止めるGKのプレーも同じくらいに価値あるものだ。

 さらに言えば、相手にシュートを打たせないことができれば、さらに良い。チーム全体での守備意識の高さも必要だが、GK1人の勇気でもシュートに持ち込ませないことは可能だ。

 この試合でその意識を体現したのが沼津GK武者大夢である。

 目安が4分と表示されたアディショナルタイムの終了に届きそうな、93分台のプレーだった。勝利を狙うホームの岩手は、ゴール前から一気に前線へとボールを送った。沼津は裏を突かれた格好で、戻れたDFが1人だけながら、2人のアタッカーへの対処を強いられた。

 このピンチを救ったのがGK武者大夢だ。センターサークル付近まで飛び出し、ボールを受けた相手選手に対してスライディングを敢行。見事にボールを奪ってクリアすることで、大ピンチをしのいだ。

  1. 1
  2. 2
  3. 3