■人生で初の左SBで学んだこと

 得点場面は松井蓮之のクロスに詰めたものだったが、その10分前にも同じ形でゴール前に詰めて得点チャンスを迎えていた。これについて、「鬼さんから“中に入りに行け”と言われていたんで、クロスに対して入っていくのはやっていました。そこでいいクロスが入ってきた」と手応えを語り、さらに、「ゴールという形を残したことで、また次はこういう風にやろうと思えるんで、そこはまた成長できる部分が増えた」と、さらなる高みへと貪欲な姿勢まで見せた。

 左SBで出場した名願だが、これまでのキャリアで、練習試合も含めて初めての体験だった。しかし、「慣れない環境でどういうことができるのかを求められていたと思う」と分析。そして、「自分のところで簡単にクロスを上げられて失点したんで、慣れない環境の中で対応しきれずにいた」と課題を抽出した。

 しかし、ポジティブな面も多々あった。ウイングとの関係という点において、「後ろから見ていて、自分がウイングに入ったときの後ろのSBの動きっていうのは学べたかなと思います」と語る。具体的には、SBが自分の位置に連動してポジショニングを取らなければいけないこと。

 そして、「ふだん自分がウイングで高い位置に上がってボールを失った際に戻るのが遅いんで、そのカバーをSBがしているんだなと思った」とも話しており、多くの学びがあったようだ。

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