■「これは誰が答えるんですか?」
出席者からは、「これは誰が答えるんですか?」の声が出て横を見る中で、野々村チェアマンは「憲剛でいい?」と、クラブOBで、ともにプレーしていた中村氏を見るが、結局、野々村チェアマン自身がJリーグを代表して答えることとなった。
チェアマンはまず、「やっぱ日本っていいなって思わせることが重要かなと思いますよ」と切り出し、「三笘選手とか谷口選手とかもそうだし、エムバペ選手たちもそうなんだけど、金銭的にってよりかは、日本がいい国って思わせることが大事」と説いた。世界的に移籍金などが高騰する中で、欧州のビッククラブや中東のクラブにはそう簡単に太刀打ちできない。だからこそ、環境面やホスピタリティといった面で、魅力を発信していこうというのだ。
また、逆転の発想も続けた。「あとは、エムバペを作ればいい」と発し、「内田さんと憲剛さんが指導者でああいう選手を育てちゃう」と続けた。
両氏は現在、日本サッカー協会のロールモデルコーチを務めており、若年世代の育成に携わっている。世界で通用するスーパーな選手を育てることの重要性を説いたのだ。
ワールドカップを経験した選手が引退し、そして、指導者としての道を歩み始めている。Jリーグの30周年は、多くの分岐点をなりそうだ。