■居残り練習では珍しい組み合わせも

 全体練習終了時に鬼木達監督からは、「寒いのであまり居残り練習はやり過ぎないように」という言葉が出ていたというが、若手選手は止める蹴るの基礎練習を実施。たとえば永長鷹虎は、名願斗哉と山田新と共に吉田勇樹コーチに付いてもらい、このトレーニングを行っていた。技術の基準を示せる吉田コーチがいることで若手選手にとっては重要な時間となっているが、その吉田コーチはスパイクをすぐに履き潰してしまうそうだ。それだけ選手とともに練習し続けているということであろう。

 この止める蹴るの居残り練習で面白い組み合わせだったのは、ユースから昇格した松長根悠仁と車屋紳太郎山根視来の3人だ。松長根は目標とする選手に車屋の名前をあげており、自身が目指す先輩と一緒に時間を過ごすという納得の風景だった。

 ちなみにキャンプ当日に左第5趾基節骨の骨折が発表された小林悠は、1次合宿の不在が決定している。

○鬼木達監督
「(この合宿では)チーム戦術のところを徐々にやっていければと思っているので。そこの(意識の)全員の共有みたいなものかなと思っています。キャプテンはこのキャンプ中に決めたいなと思っていますし、発表できればと思っています」

 

【江藤高志】
えとう・たかし/大分県中津市出身。IT系出版社で雑誌や書籍などを編集していた1999年に、パラグアイで行われたコパ・アメリカを観戦。これを機にサッカーライターに転身した。当初は故郷のJ2クラブ、大分トリニータを取材。石崎信弘監督との縁もあり、2001年途中から川崎フロンターレの取材を開始した。15年から『川崎フットボールアディクト』を創刊し、編集長として運営。今に至る。

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