年が変わっても、サッカーにオフはない。ワールドカップの熱が冷めないままに新年に入り、年明け早々にはJリーグのチームが始動する。日本代表の多数を占める海外組の選手たちは、シーズン真っただ中だ。2人の大ベテランのサッカージャーナリスト、大住良之と後藤健生もスイッチオンのまま、サッカーの来し方行く末を語り尽くす。
■Jリーグの問題点
大住「そういえばJリーグって、いつも驚くような派手な補強がないんだよね」
後藤「アンドレス・イニエスタが来た時のような、話題になる補強が欲しいよね」
大住「国外からだけじゃなくて、国内でもね。このオフにFC東京が仲川輝人を獲得したような補強があれば面白いよね。リーグのMVPを取った選手なんだから。移籍は、もっと動きがあってもいいんじゃないかと思うんだけどな。シーズンが始まる時には、ぱっと希望に満ちて明るくないといけないんだよ。まあ、補強の動きがあるのは、これからなんだろうけど。それよりも、どうして外国に行く選手を皆、喜んで送り出すんだろう」
後藤「ヨーロッパのトップクラスで、チャンピオンズリーグに優勝しそうなチームに行くならともかくねえ」
大住「移籍金が何十億円も入るならいいけど。ちゃんと移籍金を取って、移籍させるべきだよね。日本の選手は移籍金のない状態で動くじゃない。あれは本当に日本のサッカーのためにならない。ヨーロッパのクラブは数億円くらいの移籍金は簡単に用意するんだから」