アルゼンチン代表のワールドカップ優勝の余韻は、まだまだ収まりそうもない。リオネル・メッシと元代表選手の友情を感じさせる写真に、世界中が称賛を寄せ続けているのだ。
代表チームの優勝に、アルゼンチン中が沸き立った。首都ブエノスアイレスの中心部には、普段は無数の車が走る道路さえも埋め尽くすほどの人々が集結。我らが代表チームが前回王者フランス代表をPK戦の末に下すと、涙を流し、空気を振るわせて喜びを爆発させた。
36年ぶりの世界制覇の味を、選手たちもかみ締めた。アルゼンチン代表の面々は、誰もが笑顔で、時に神妙な表情になって、優勝杯の重みを感じていた。
感動に震えているのは、現役選手だけではない。これまでアルゼンチンサッカーの歴史を築いてきた人々も、この優勝の一部であることを実感していた。
そのひとりが、セルヒオ・アグエロだ。U-15の頃から水色のユニフォームをまとい、フル代表でも100試合以上に出場した。まだ34歳と、優勝チームの一員であってもおかしくはなかったが、心臓の疾患を理由として、昨年末に引退を決断した。
アグエロにとってのアルゼンチン代表は、メッシとの思い出でもある。2005年のワールドユース選手権など、年代別代表の頃から、ともにアルゼンチンのために戦ってきた。
カタールワールドカップでも、メッシに寄り添い続けた。時にはロッカールームへ入り、時には個人賞のプレゼンターとしてメッシにトロフィーを手渡すこともあった。
そして歓喜の瞬間も、アグエロはメッシとともにいた。優勝杯を手にした表彰式の後、多くの人でごった返すピッチの上で、1歳年上の親友を肩車。飛び抜けた存在であることを知らしめつつ、大事に祝福した。
その様子を、アグエロは自身のツイッター公式アカウントで投稿。「世界最高の存在は、W杯を勝ち取らなければいけない。友よ、愛しているよ」との言葉を添えた写真に、世界中が感動した。
「愛情だね」
「愛だ」
「愛いいいいい!」