フランス代表とアルゼンチン代表によるカタールワールドカップ決勝を前にして、FIFAはSNSで4年前の両チームの対戦のワンシーンを公開した。今回も鍵となるであろう選手のプレーが、両チームのファンのライバル意識をさらに盛り上げている。
フランスとアルゼンチンは、2018年ロシアW杯でも対戦した。顔を合わせた舞台は、ラウンド16。結果的に、キリアン・ムバッペが世界にその名を轟かせる一戦となった。
圧巻だったのは、12分のプレーだ。自陣で守備をしていたフランスだが、エベル・バネガの足元からボールがこぼれるのを見たムバッペはルーズボールへ向かって急加速。アルゼンチンDFニコラス・タグリアフィコの方がボールまでの距離が近かったにも関わらず、先に到達すると勢いのままにバネガとタグリアフィコを一気に置き去りにする。
さらに、追いすがるハビエル・マスチェラーノにも体に触れさせずに突進したムバッペは、アルゼンチンのペナルティーエリア内に走り込むと、マルコス・ロホに倒された。主審は迷わず笛を吹き、ペナルティースポットを指差した。このPKをアントワーヌ・グリーズマンが決めて、フランスが先制した。
ムバッペは後半に自らも2ゴールを挙げる大活躍。4-3の打ち合いを制する大きな要素となった。W杯のノックアウトステージで10代の選手が2得点するのは60年ぶりのこと。あのペレ以来の記録に並んだ瞬間だった。
FIFAがツイッターやインスタグラムの公式アカウントで公開したのは、先述のPK奪取の場面である。「ムバッペ・カメラ」と言える、フランスの背番号10に焦点を当て続けた動画は、圧倒的なスピードをさらなる迫力とともに伝えている。この圧巻のプレーには、「めっちゃ速い!」「速すぎる!」といったコメントが相次いだ。