【クロアチア代表vsブラジル代表 12月9日】
延長戦にはなるだろうとは思っていた。
カタールのビールは高い。セミファイナル前の休みにビールを奢ってもらおうと「延長戦」を選択した。90分以内か延長戦突入かの勝負。
クロアチアとブラジルの過去のワールドカップでの戦績はブラジルの3勝1分。だがそれはグループステージでのものだ。この2チームがノックアウトで当たったことはない。クロアチアから見ると、南米のチームとも当たったことはない。
フランス大会3位、ロシア大会2位のクロアチアはノックアウトに入ると粘りと強さを見せてきた。
クロアチアはこの2回だけだが巧みに勝ち進んできた。
クロアチアのノックアウト・ステージは最近5試合の内4試合が延長戦だ。
ブラジルは13回のクォーターファイナルを戦い8回勝利している。
この日も0-0のまま延長戦。これはどちらかというとクロアチアのペースだった。クロアチアを崩せないブラジルがいた。
だが、ネイマールが106分に先制ゴールを決めた。
ゴール後の力の入り具合は尋常ではなかった。
高々とジャンプしたネイマールはもみくちゃの後、観客席に向かって何度も阿修羅の表情を見せた。
それは勝利を確信した形相だった。
ブラジルの準決勝進出が近づいていた。