■日本の焼きそば
アハマド・ビン・アリスタジアムの他にサラダで充実していたのは、アル・バイトスタジアムだ。「シェフのオススメサラダ」や「チキンシーザーサラダ」など、見た目に凝ってボリュームもたっぷりのメニューが揃っている。味も相当おいしかった。
また、「スタジアム974」には“日本の味”もあった。それは、「テリヤキヌードル with 豆腐」なるメニューだ。カタールのスタグルには「アジアンヌードル」や「フライドヌードル」というものがけっこう置いてあって、たとえば日本がドイツ&スペインと対戦したハリファ国際スタジアムのそれは、上海焼きそばのような麺の上にパクチーが乗っているものだった。
他のスタジアムもだいたい上海焼きそばをベースとした味わいのだが、日本がクロアチアと対戦したアルジャヌーブスタジアムのヌードルはなんとも言えぬ味で、空腹でも食べるのが一苦労だった。スタジアムによって、差が大きいメニューがこのヌードルでもあった。
話を戻してスタジアム974のそれは、パクチーが豆腐に変わっただけかと思って食べてみると、味はなんと日本の焼きそば。ソースの香りが遠く離れた日本を思い起こさせる一品だった。しかも、ガリも添えられていて、そのほどよい酸味が舌に染みわたる。豆腐は味に何もアクセントと加えていなかったが、日本からずっと離れた体にはとてもありがたいメニューだった。