■ブラジルで苦しんだ日本

 それぞれの国の成功や失敗には、それぞれ個別の事情があるのだろうが、アジア躍進の最大の原因は「地の利」だった。

 たとえば、2014年大会。アジアからは地球の裏側にあたる南米大陸のブラジルが大会の舞台だった。この大会、ラウンド16に残った国のうちで南米と中北米が8か国と全体の半分を占めた。それに対して、欧州勢は全体に低調で“わずか”6か国しか勝ち残れず、さらにアジア勢は先ほどもご紹介したように「全滅」だった。

 やはり、ヨーロッパ勢にとってもアジア勢にとっても、地理的に遠い南米での戦いは厳しいものだったのだ。

 たとえば、当時アルベルト・ザッケローニ監督率いる日本代表は順調に強化が進んでいると見られており、選手の中からは「自分たちのサッカーをして優勝」といった威勢のいい言葉も出ていた。

 だが、蓋を開けてみるとコートジボワール戦ではせっかく本田圭佑のゴールで先制しながらあっさりと逆転負け。2戦目では、退場で1人減ったギリシャ相手に最後まで得点できずにスコアレスドローに終わり、最終コロンビア戦も完敗。初めて出場した1998年のフランス以来の惨敗に終わった。

 キャンプ地をサンパウロ近郊の高原のイトゥに設営したため、キャンプ地の涼しい気候と試合地の暑さという気象条件の違いがパフォーマンスに影響したという批判が強かったが、同時に大会前の長距離移動が大きな負担になっていたのも間違いない。

  1. 1
  2. 2
  3. 3