■奇跡の勝利ではない
大住「後半も日本よりドイツの方がシュートは多くて、決定的なチャンスも多かった。相手が外してくれたというのは、大きな要素ではあったよね」
――ドーハの奇跡、という呼び方をしている人もいます。
後藤「奇跡じゃないよ。もちろん、ドイツの方が強かったけど、奇跡というほどのレベルの差はない試合だった。弱いチームでもちゃんと考えて懸命に戦えば勝てるのがサッカーなんだから、この勝利は奇跡でも何でもない」
大住「そうだよね。前半45分間は、何をやっているんだというくらい悪い内容だったけど、後半を迎えるにあたって森保一監督が3バックに変えると決断して、それに応えられる人材がいた。さらに、どんどん攻撃にシフトしていく交代策がものすごくよく練られていて、狙い通りに攻撃力が増していった。そういう面では、かなり必然的な後半ではあったんだよね。シュートがバーに10本当たったとかいう話ではなくて、本当に、勝つならこれ、という形で勝ったと思う」