元日本代表FW三浦知良が12日、JFL最終節で今季2点目となるゴールを決めた。「キング・カズ」の活躍に、ファンの間に歓喜の声が広がっている。
J1リーグが終了し、世間の目はワールドカップに向きがちだが、日本のサッカーはまだまだ熱い。J3では昇格争いが続き、京都サンガF.C.とロアッソ熊本によるJ1参入プレーオフ決定戦も13日に控えている。
そして、アマチュアの最高峰であるJFLも大詰めに入っている。13日には翌週の最終節を前に第29節が行われたのだが、ここでもドラマは用意されていた。
第29節開始を前にして、優勝争いは大混戦となっている。Honda FCと、すでにJ3昇格要件を満たした奈良クラブ、FC大阪が、勝点55で並んでトップを争っているのだ。また、Vレースに負けない注目を一身に浴びる選手がいる。キング・カズこと三浦知良である。
今年2月で55歳になったカズは、新たな挑戦を選んだ。横浜FCから鈴鹿ポイントゲッターズに期限付き移籍して、JFLに初めて挑んだのだ。
Jリーグではないとはいえ、JFLも高いレベルで競争が繰り広げられている。元日本代表といえども、簡単に活躍できるリーグではない。カズもケガを負うなど、メンバーから外れることもあった。
だが、期待に続けるのがヒーロー、つまりカズである。先月30日のJFL第27節ティアモ枚方戦では、PKながら今季初ゴールを記録。おなじみのカズダンスを披露していた。
そして12日の今季ホーム最終戦、カズは千両役者ぶりを披露した。
FC大阪に先制を許して迎えた前半23分、鈴鹿の遠目からのFKは惜しくも決まらなかったが、CKを得た。ここで輝いたのがカズである。1分後、左からのCKがニアサイドで合わされると、鋭く反応。流れてきたボールを、頭で合わせてGKの目前でコースを変えたのだ。ゴールネットを揺らし、試合は振り出しに戻った。