後藤健生の「蹴球放浪記」第135回「マラリアの薬で危うく自我崩壊」の巻(2)化学物質が持つ脳への恐ろしい影響力の画像
オランダ対アルゼンチン戦の入場券(文字は消えかけている!) 提供/後藤健生

 海を越えれば、日本のように安全な国ばかりだとは限らない。時には、自衛が求められることもある。コロナ禍を知った我々は、感染症への対策が重要であることを学んだ。一方で、蹴球放浪家・後藤健生は、“その先”に必要な知識があることも訴える。予防策の副作用を、予防する必要があるのだ。

■大事な薬の服用

 僕は、KLMオランダ航空を利用して、アムステルダム経由でナイジェリア最大の都市ラゴスに向かう予定でした。アムステルダムの「アレーナ」でオランダ対アルゼンチンの親善試合があったので、それを観戦してからナイジェリアに向かおうというのです(エドガー・ダーヴィッツとガブリエル・バティステュータが点を取り合って1対1の引き分け)。

 そして、出発当日は早めにスキポール空港に到着して、出発ロビーにある医務室に向かいました。手に入れたのは「メフロキン」という薬でしたが、これは医師の処方箋がないと買うことができません。オランダ人の医師から服用方法や副作用の説明を受けて、処方箋をもらって購入したメフロキンを持って、僕はKL587便でラゴスに向かったのです。

 説明によると、最初の3日間は1日1錠ずつを服用。その後は1週間に1錠ずつ。帰国してからも、4週間は飲み続けなければならないというのです。

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