■「お手本の姿 感動しました」
その後2度追いつかれながらも勝利を手にすることができた川崎。川崎の試合終了時点で首位である横浜F・マリノスが他会場で神戸相手に2点リードしていたため、優勝は絶望的な状況だった。激戦を制したにも関わらず、ピッチの中での選手は表情がさえなかった。
そこに登里は水が入ったカゴを持って真っ先に向かった。数的不利にもかかわらず果敢に戦ったチームメイトを労うために、声を掛けながらペットボトルを渡していった。
横浜FMの優勝が決まったあとのサポーターへの挨拶の際、目に涙を浮かべる選手が多くいた。悔しさから声が出ない選手もいた。それでもサポーターに感謝の言葉を伝える際、登里は「ソンリョン」と大きな声で前に出るよう促した。試合を難しくして責任を感じる守護神が堂々と前に出られるようにする心遣いだった。
こうした登里のチームを思う姿勢に対し、称賛と絶賛の声がSNS上に並んでいる。
「いいチームですね!優勝こそ逃しましたが、いいチームに変わりはないです!」
「チームにこういう選手は絶対必要!!」
「ノボリ最高すぎる たとえ試合に出ていなかったとしても、チームには欠かせない存在 ベンチから声出してる姿を沢山見てたので、泣けました」
「ほんとノボリはプロフェッショナル。チームに欠かせない選手だし、社会人として見習う点が多すぎる」
「お手本の姿 感動しました」
「登里は本当に良い選手であり良い人間性を持った選手だな。普通であれば、交代させられたらヘコむのに笑顔でキーパーを送り出す」
「ノボリのこんなところが推せるんだよね。悔しさよりも、チームを一番に想う気持ちが画面でも伝わるって、そんなことある?」