プレミアリーグは、SNSで珍しい動画を公開した。そのレアなコンテンツは世界中の人の目に触れ、26万回も再生されている。
どうしてもゴールが欲しい終盤のセットプレーで、GKも攻め上がる場面は意外とよく目にするかもしれない。日本でも、2014年のJ1参入を争うプレーオフの一戦で、モンテディオ山形のGK山岸範宏が終了間際のCKでヘディングシュートを決めたことがあった。
プレミアリーグでGKによる初ゴールが決まったのは、2001年のことだった。歴史を刻んだのは、偉大なるGKシュマイケルである。とはいっても、元日本代表FW岡崎慎司とともにレスターの一員としてプレミアリーグを制したカスパー・シュマイケルではない。その父のピーター・シュマイケルが決めたのだ。
2001年10月20日、プレミアリーグ第10節のことだった。エバートンのホームに乗り込んだアストン・ビラは、3点リードを奪われて終盤に入っていた。ムスタファ・ハジが1点を返したのだが、まだ2点差がある。こらえられなくなったシュマイケルは、後半アディショナルタイムのCKのチャンスにかけた。
右CKで、シュマイケルはファーサイドに入る。ボールは直接届かなかったが、競り合ったボールが宙に浮いた。次の瞬間、シュマイケルの動きに迷いはなかった。右足を振り抜き、ニアサイドを破ったのだ。ゴールを決めても、まだ1点差がある。決めたシュマイケルはにこりともせずにゴール前へと戻っていった。