親友の亡き母のために…。先日、UEFAチャンピオンズリーグで初得点したアイントラハト・フランクフルトMF鎌田大地のゴールパフォーマンスの意味が判明した。
鎌田らフランクフルトは現地時間12日、ロンドンへと乗り込んでトットナムとチャンピオンズリーグのグループステージ第4節を戦った。3試合を終えてまだ1勝だったフランクフルトは、鎌田のゴールで幸先良く先制したものの、前半のうちに逆転を許し、最終的に2-3で敗れている。この結果、現在のフランクフルトは1勝1分2敗でグループDの最下位に沈んでいる。
とはいえ、新シーズンに入ってブンデスリーガで8試合に出場して4得点としっかり結果を残している鎌田が、チャンピオンズリーグの舞台でもゴールを奪ったことには大きな意味がある。開始14分、ビルドアップしようとするトットナムDFに猛チャージをかけたイェスパー・リンドストロームがボールを奪い、すかさずゴール前に送ったクロスが最終的に鎌田につながり、しっかりとゴールに流し込んだ。
ゴールの直後、鎌田は両手を広げて歓喜のラン。拳を突き上げて大会初ゴールを喜び、チームメイトにも祝福を受けた。
だが、仲間の祝福の輪が解けると、鎌田は大歓声の中で静寂に身を置く。目を閉じて少しうつむくと、左手を胸に置き、右手の人差し指を天に向ける。表情は、どこか辛そうにも見えた。最後は長谷部誠が鎌田を迎えに訪れ、軽く肩を叩いて試合に戻っていった。