昨季王者のレアル・マドリードがチャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント進出を決めた。
■終了間際に追いつく
マドリードは10月11日、CLのグループF第4節でシャフタール・ドネツクと対戦。ここまで3連勝して勝ち点9で迎えたこの一戦は、引き分けでもグループステージ突破が決まる状況だった。
しかし、大幅なターンオーバーを敢行したチームは、試合を0-0で折り返すと後半キックオフ直後に失点を喫する。自陣左サイドの深い位置でボールを持ったボグダン・ミハイリチェンコにクロスを許すと、ファーサイドでオレクサンドル・ズブコフに頭で合わせられ、ネットを揺らされてしまった。
敵地でリードを奪われたマドリードはヴィニシウス・ジュニオールやルカ・モドリッチを投入するもなかなか追いつくことができず。時間のみが過ぎていき、とうとう0-1のままアディショナルタイムに突入した。
しかし、終了間際の後半50分に奇跡が起きる。
敵陣左サイドでトニ・クロースがボールを保持すると、「上がれ」と言わんばかりに右手を敵ゴール方向に振り、指示を送る。その指令を受けたのはCBのアントニオ・リュディガー。このドイツ代表DFは指示通り後方から駆け上がると、クロースはそこに目がけてクロスを供給。するとリュディガーがタイミングよく頭で合わせ、ボールはゴールへと吸い込まれていった。
この劇的な同点ゴールにより、試合は1-1で終了。クロースの的確な指示と精密なクロス、そしてリュディガーの献身的な攻め上がりとシュート技術が、チームの今季初無得点&初黒星を防いでみせた。