■相馬は欧州レベルに近づいている

――攻撃面での交代選手はどうでしたか。

大住「相馬勇紀が良かった」

後藤「相手が疲れている場面で出てきた優位性もあったけどね」

大住「それもあるけれど、本当に戦えるし、判断がヨーロッパのレベルのサッカーになっているよね」

後藤「サイドのポジションの選手は、守備ができるかが大きな違いになる。アメリカ戦で左サイドで先発した久保建英はすごく守備を頑張ったし、今回の相馬も守備をした。その部分で優劣がつくんじゃないかと思う。アメリカ戦の久保と伊東純也が両サイドで、攻撃ももちろんだけど、守備も頑張っていた。高いレベルの相手だとあのポジションはそうしないといけないポジションなんだと感じた。エクアドル戦先発の堂安律と三笘だと、守備面で物足りなかったな」

大住「今回の2試合で、ワールドカップ仕様でフォーメーションを最終予選の4-3-3から4-2-3-1に戻したということは、両サイドは守備に戻ってくださいということなんだよね。守る時には徹底して守備をして、攻撃に移る時にはトップとトップ下で、何とか反撃に移る時間をつくりましょうということだと思う。そういう意味では、守備ができるかどうかがサイドの選手の起用の分かれ目になるし、相馬は十分にやっていたね」

後藤「途中から出てきてドリブルで抜けたのは、何をするか相手に知られていないという優位性があった。でも、守備の面だけを考えると、間違いなく相馬の方が良かったよね」

大住「攻撃でも切れ味があったし、抜いてクロスを入れたりしていた。相馬は今回の大きな収穫だな」

後藤「最初から相馬を出しておいて、後から三笘を入れるというパターンがいいだろうね。いろいろなことが分かった2試合だった」

大住「今の調子を保っていれば、確実に本大会のメンバーに入るよね」

後藤「試合に出るかは別の話として、メンバー26人に入るのは間違いないんじゃないですか。本人としては与えられた時間が短かったから、不安かもしれないけど」

(3)へ続く
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