■8月31日/明治安田生命J1第20節 川崎フロンターレ 4ー0 サガン鳥栖(等々力)
ついに首位浮上だ。新型コロナの影響で延期となっていた川崎―鳥栖の一戦が行われ、横浜F・マリノスより消化試合が1試合多い状況ではあるが、勝ち点で上回って順位表の一番上に返ってきた。自ら祝福するかのように、等々力のサポーターの前で4ゴールを奪っての白星だ。
激闘の鹿島戦から中3日で対戦する相手は鳥栖。ここ数年、なかなか勝ちきれない苦手の相手だ。今季の1巡目はスコアレスで引き分け。昨年は1勝1敗で、その1敗は昨季の最多失点数である「3」を記録しての負けだった。圧倒的強さを見せた2020年は2分と未勝利。この試合も苦戦するかと思われた。
しかし、序盤からペースを握ったのは川崎だった。鳥栖の人を見る守備に対し、川崎は選手それぞれが持ち場を大きく離れながらポゼッションを展開。家長昭博はいつも通りではあるが、山根視来や車屋紳太郎も中に入るなどしながらボールを回し、最後は通常よりも早い段階でクロスを入れるなど、しっかりと対策を練っていた。
そして、そのクロスから先制点が生まれる。山根が相手のパスをカットすると、それをダイレクトで右ウイングの家長に当てる。家長は相手DFと対峙しながらも縦に行くと、右足でゴール前にクロス。6月18日以来の先発出場となっていたFW知念慶が相手DFよりも早くニアに飛び込んでこれに合わせ、ゴールネットを豪快に揺らしたのだ。苦手・鳥栖相手に精神的な優位さを得る、貴重な先制点となった。