■仙台は3位確保が現実的なターゲットに

 原崎監督は2失点目の直後にも選手交代に動き、86分の2枚替えで5枚の交代カードを使い切った。4-4-2のシステムのなかで選手を入れ替え、一部選手のポジションも変えたが、決定的なシーンは作り出せなかった。得点を予感させたのは、26分のMF中島元彦のミドルシュートぐらいだっただろう。この一撃がクロスバーを叩いた時点で、ツキに見放されていたのかもしれない。3試合ぶりに先発に名を連ねたFW中山仁斗も、チャンスには恵まれなかった。

 試合後の指揮官は、「この時期の3連敗は非常に痛い」と険しい表情で語った。攻撃は2試合連続ノーゴール、守備は8試合連続失点と、攻守が噛み合わない試合が続いている。

 これでシーズン10敗目となった。2015年以降のJ2リーグを振り返ると、2ケタの黒星を喫しながら2位以内を確保したのは、17年のV・ファーレン長崎(10敗)と18年の大分トリニータ(12敗)の2チームにとどまる。原崎監督は「ファイティングポーズをしっかりとれるかどうかが試される。下を向いている時間はないし、まだ誰も諦めていない」と話すが、仙台は3位確保が現実的なターゲットだろう。J1参入プレーオフの1、2回戦は年間順位が上位のクラブホームで行なわれることになっており、3位を譲らないことにも意味はある。

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