「今夜が山田」
セレッソ・ファンが手にしたそんなバナーが今夜くらいぴったりだった日はないだろう。
ロスタイムの最後のプレーで山田寛人はどんぴちゃのヘッダーを決めた。
川崎の2-0で迎えた90分、加藤陸次樹が頭で取ったゴールがC大阪を勢いづけた。
アウェイ・ゴール・ルールという魔物はこの瞬間に首をもたげる。
2-1で負けているにも関わらず、次に同点ゴールが生まれれば「勝てる」。
準々決勝第1戦は川崎が1点のアウェイ・ゴールを奪って1-1だが、優位のはずだった。しかも、第2戦はマルシーニョの2発で、2試合合計3-1と楽勝ムードだった。
結果論かもしれないが、試合の流れが変わった一因があるとしたなら、85分くらいのレフェリーのワイヤレス・マイクロフォンの不具合による中断だろう。
西尾隆矢の折り返しに山田はジャンプした。