■カタールW杯行きが近いと考えられる選手の「特徴」

 香港戦を放送していたフジテレビでは、元サッカー日本代表監督の岡田武史氏と元日本代表MFの松井大輔が解説を担当。そのなかで岡田氏は、南アフリカ・ワールドカップ(W杯)のメンバー選考の基準について「40点の部分はあっても、100点の部分を持つ選手を見てみたかった」というようなコメントしていた。

 これについて、坪井さんも同意し、自身の体験談を語ってくれた。

「僕もスペインで指導者として戦っていたとき、ベンチメンバーには飛びぬけた何かを持っているタイプを置いていました。スピードがあるとか背が高くてヘディングに強いとか、サイドを突破してクロスを上げられるとか。守備的なところで言うと、1-0で勝っている試合終盤に頑張って守ってくれるDFや中盤の選手ですね。いわゆるクローザーのような。そういった分かりやすい能力を持っている選手を重宝していました。

 あとは、当時は控え選手が5人しかベンチに登録できないというのもあって、2つのポジションをこなせるポリバレントな選手は重用していましたね。そういう選手がいると、(スタメン選手の)負傷などのアクシデントにも対応できます。

 カタールW杯では、招集メンバーの上限が23人から26人に増えましたよね。この新たに増えた3枠を、何かに特化したスペシャリストに使うことで戦い方の幅が広がるかもしれないですね。そしてこのE―1選手権からそうした選手が出てくるといいですね」

 2得点を決めた西村、相馬勇紀、町野修斗が目に見える結果を出した香港戦。残る中国戦、韓国戦では誰が大活躍を見せ、カタールW杯メンバー入りの可能性を残すのだろうか。

  1. 1
  2. 2
  3. 3