■セレソン相手に果敢に挑んだ28分
そんなネイマールに心を動かされたのは観客だけではない。日本屈指のドリブラーである三笘薫もその一人だ。試合後、三笘はネイマールに近づくと握手を求めた。その笑顔は、ふだんは見せないほどの満面の笑みだった。
三笘は左ウイングを切り裂くドリブラーで、かつてのネイマールもプレーしていたポジションだ。3月に行われたワールドカップのアジア最終予選・オーストラリア戦では同サイドを切り裂いて2ゴールを奪う圧巻のプレーを見せた。この試合では途中出場だったが、72分にピッチに立つとセレソン相手に果敢に挑んだ。世界最高峰のクラブに所属するDFを相手に見事な突破とまではいかなかったものの、このレベルでも脅威になれることを感じさせた。
国立で6万人が気持ちを高ぶらせた夢の90分。このまま日本サッカー界がさらに盛り上がることを願うばかりだ。