日本時間5月29日のチャンピオンズリーグ決勝でリバプールに1−0で勝利し、14回目の優勝を果たしたレアル・マドリード。同チームに所属するフランス代表FWカリム・ベンゼマがUEFAチャンピオンズリーグ(CL)初の得点王を獲得した。CLで決めた全15ゴールとは。
■2戦連続のハット
今季のベンゼマは絶好調。ラ・リーガでは27ゴールを記録し得点王を獲得。レアルのリーグ優勝に貢献した。
そんなベンゼマは今季のCL初戦インテル戦ではノーゴールに終わるも、グループリーグ第2節シェリフ・ティラスポリ戦でPKによるゴールで今大会1得点目。CL初参戦のモルドバ王者にまさかの敗戦を喫するも、ここからがベンゼマ劇場の始まりだった。
第3節のシャフタール戦で1ゴール1アシストを記録すると、続くホームでの第4節シャフタール戦でヴィニシウスのアシストから圧巻の2ゴール。この試合の1点目はベンゼマのハイプレスからゴールが生まれた。続く第5節のシェリフ戦でゴールを決めて4試合連続のゴールを記録した。
グループリーグ最終節のインテル戦は怪我で欠場したベンゼマだったが、決勝トーナメント1回戦2ndレグのパリ・サンジェルマン(PSG)戦でチームを逆転勝利に導く。またもベンゼマのハイプレスからヴィニシウスがボールを拾うと、最後はベンゼマがゴールに流し込み1ゴール目。さらにルカ・モドリッチの超絶スルーパスに反応したベンゼマが冷静にゴールに流し込み2ゴール。そして相手のクリアミスを見逃さなかったベンゼマはダイレクトシュートを決めて、ハットトリックを達成した。
ベンゼマはその勢いのままチェルシーとの準々決勝1stレグでも3ゴールを記録し、2試合連続のハットトリック。2ndレグでも1ゴール。さらに準決勝1stレグのマンチェスター・シティ戦ではチームは敗戦を喫するも、パネンカでのPKゴールを含む2得点。2ndレグでは1ゴール1アシストの活躍で決勝進出に貢献した。
ベンゼマはCL決勝ではゴールこそなかったものの、今大会で15ゴールを記録し初のCL得点王を獲得。ラ・リーガとの個人賞2冠を達成した。
2013/14シーズンに当時レアルに在籍していたクリスティアーノ・ロナウドが記録した1大会の最多得点記録17ゴールにあと一歩まで迫った15点。ハイプレスから相手のミスを誘いゴールも奪える。さらには足でも頭でもゴールを決められ、アシストもできるベンゼマ。今大会で強烈なインパクトを残し、歴代最高の得点王と言っても過言ではないだろう。