後藤「アジアカップは、地元開催になるかもしれないからね。でも、来年の大会の心配をするより、今年の11月のことを考えないといけない。それに、これはFIFAの問題だからね。FIFAもUEFAも皆が金儲けのことばかり考えている」

大住「まあ、確かにそうなんだけど。ただ、今回参加しない酒井宏樹は、犠牲者のひとりだと思うんだよね」

後藤「吉田もそうだし、若い冨安健洋もケガが多いよね。あの盤石だったはずの守備陣が大丈夫かな、という感じだよね」

大住「選手はサッカーにとって唯一の財産なんだから。きちんと扱わないことには、世界中のサッカーの未来はないと思うな」

■どこでターンオーバーすべきか

――その貴重な時間を使うこの4試合は、どのように活用すべきでしょうか。

大住「4試合すべてをベストメンバーで戦うというのはばかげているけど、中3日の連戦というワールドカップのシミュレーションと考えたら、試合ごとにあまりに選手を入れ替えたら、あまり意味ないよね。どの試合で、ターンオーバーするのか。3試合目となるキリンカップの初戦(6月10日・ガーナ戦)で、という考え方はありだと思うけど。本大会にあてはまれば、グループステージ最終戦になるわけだから」

後藤「ドイツに続いて2試合目でも連勝して、グループステージ最後のスペイン戦では安心してターンオーバーする、という超楽観的なシナリオだね」

大住「あるいは、今回初戦となるパラグアイ戦でいわゆるターンオーバーにあたるメンバーを起用して、続くブラジル戦で主力が良い状態で臨めるようにするのか」

――最終予選では、集合したばかりの初戦はコンディションが悪くて、2戦目では調子が上がる、というパターンでした。

後藤「今回が今までと違うのは、海外組が直前に日本にやって来るわけじゃないということ。いつもより早く日本に着いて、準備しているわけだから。長距離移動して、集まってから2、3日で試合をしていた最終予選とは違う。今回はむしろ、国内組の方が直前までJリーグをやっているから大変だよ」

大住「5月29日まで試合をしているからね。国内組5人全員は週末に試合がある」

後藤「29日に試合をするFC東京長友佑都は、違和感を抱えているという話だからね。実は万全の状態の国内組は少ないのかもしれない」

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