ベガルタ仙台の先制ゴール直前にベンチから的確指示!「DFラインへの攻撃指令」が名倉巧の得点を生んだの画像
ベガルタ仙台MF名倉巧の先制ゴールの場面 撮影:中地拓也

■5月21日/明治安田生命J2第17節  大宮アルディージャベガルタ仙台(NACK5)

 ベガルタ仙台が2戦連続となる4得点を奪った大宮戦で、攻撃陣が爆発するきっかけとなったのが名倉巧の先制弾だ。左サイドバックの内田裕斗が最終ラインから送られたロングボールに反応して裏で受ける。そのまま深くえぐってペナルティエリア内に侵入すると、ファーにクロス。そこに走り込んできた名倉が合わせて押し込んだのが、このゴールだった。

 内田がクロスを送る際、ニアにも1人走り込んでいたが、内田はファーを選択。氣田亮真がニアに走り込んで、複数の相手守備陣の気を引き付けた選択。もちろん、名倉がファーに走った選択。さまざまな良い要素が重なって生まれたゴールではあるが、内田へのロングボールを出させた“ベンチの判断”も特筆すべきものだろう。

 左センターバックで主力を掴んだDFキム・テヒョンは、ビルドアップやパス精度に優れている。通常のビルドアップでも起点になることが多いテヒョンがボールを持った際、前線の動きを確認したベンチから、「テヒョン、出せ!」と指示が出た。

 この韓国人DFは、その指示を聞いた瞬間、左足を振り上げた。それが、内田へとつながったロングボールだ。この指示がなければ、先制ゴールは生まれなかった。

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