後藤健生の「蹴球放浪記」第109回「左サイドで上下動するビール腹の選手は誰?」の巻(1)タイで記録された日本新記録を目撃の画像
1999年のオリンピック予選のカザフスタン対日本の入場券。この前座試合で、驚くべきものを目にすることになる 提供/後藤健生

 サッカージャーナリスト・後藤健生は、サッカーだけを愛するのではない。興味を持ってさまざまな世界を見ることが、自身の幅を広げていく。時には、驚くべき事実を目にすることもあるのだ。

■試合を探し続ける旅

「蹴球放浪の旅」の極意(?)の一つは「何か試合をやってないかと探し続けること」ではないでしょうか。6月にはキリンカップで関西に行くので、関西のチームの試合を見ようと現在物色中です。

 見に行くのは、サッカーの試合だけではありません。

 たとえば、2015年にアジアカップがオーストラリアで開かれた時には、ちょうどテニスの全豪オープンをやっていました。しかも、会場のメルボルン・パークはアジアカップの試合が行われたレクタンギュラー・スタジアムのすぐ隣。「これは、行くしかない」と思って錦織圭の試合を見に行ったわけです。

 また、ジーコが監督だった2004年に日本代表がチェコに遠征した時には、ちょうどプラハでアイスホッケーの世界選手権が開かれていたので、これも見ることができました。

 その他、1998年のタイ・バンコクでのアジア大会の時には陸上競技を見に行って、陸上100メートルで伊東浩司さんが当時の日本新記録10秒00で走った瞬間を目撃しました。

 全豪オープンやアイスホッケーの世界選手権は行く前から日程を知っていたので「時間があったらぜひ見に行こう」と思っていたのですが、伊東浩司さんの100メートルはたまたま陸上を見に行ったらやっていたというパターンでした。

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