サッカージャーナリスト・後藤健生は、サッカーだけを愛するのではない。興味を持ってさまざまな世界を見ることが、自身の幅を広げていく。時には、驚くべき事実を目にすることもあるのだ。
■試合を探し続ける旅
「蹴球放浪の旅」の極意(?)の一つは「何か試合をやってないかと探し続けること」ではないでしょうか。6月にはキリンカップで関西に行くので、関西のチームの試合を見ようと現在物色中です。
見に行くのは、サッカーの試合だけではありません。
たとえば、2015年にアジアカップがオーストラリアで開かれた時には、ちょうどテニスの全豪オープンをやっていました。しかも、会場のメルボルン・パークはアジアカップの試合が行われたレクタンギュラー・スタジアムのすぐ隣。「これは、行くしかない」と思って錦織圭の試合を見に行ったわけです。
また、ジーコが監督だった2004年に日本代表がチェコに遠征した時には、ちょうどプラハでアイスホッケーの世界選手権が開かれていたので、これも見ることができました。
その他、1998年のタイ・バンコクでのアジア大会の時には陸上競技を見に行って、陸上100メートルで伊東浩司さんが当時の日本新記録10秒00で走った瞬間を目撃しました。
全豪オープンやアイスホッケーの世界選手権は行く前から日程を知っていたので「時間があったらぜひ見に行こう」と思っていたのですが、伊東浩司さんの100メートルはたまたま陸上を見に行ったらやっていたというパターンでした。