■久保への信頼の証
ようやく訪れたスタメンのチャンスだったが、チーム全体がロングボール主体の戦い方になったことと、サイドハーフとして守備に追われたことで輝けなかった。この戦い方であれば久保を起用する必要はなく、守備的な前半から攻撃的な後半にシフトする際に活性化させる役割、というこれまでの使われ方の方が適していた。
毎試合攻撃の組み合わせを変えているアギーレ監督が今回と同じように久保を起用する可能性は低そうだが、それは評価を下げたということとイコールではない。この日の引っ張りぶりは、久保への信用の証しでもある。ジョーカーとしての起用は、双方にとって得になる形だ。
右サイドハーフが攻撃で全く輝かなくとも、チームとしては勝利という結果を手に入れた。最下位のアラベスを倒し、残留圏内に戻ったマジョルカは、これからも守備的な戦い方がベースになる。
それならば久保のポジションを守備的な選手にすることが残留へ向けた現実的な戦い方に相応しい、と判断されるのは自然な流れだ。久保としても、スタメンでこの日のような状況に置かれるよりは、途中出場で攻撃に集中できる状況の方がやりやすそうだ。
■試合結果
マジョルカ 2―1 アラベス
■得点
11分 アブドン・プラッツ(マジョルカ)
45+4分 ベダト・ムリキ(マジョルカ)
73分 オウンゴール