■エルチェが先制して均衡が崩れる

 残留争いというイメージ通りの激しいぶつかり合いは続き、多少のことでは試合が止まらない、という中でより多くのチャンスを作ったのはエルチェだった。しかし、あとはシュートを決めるだけ、という場面を幾度も作り出すものの、ラウール・グティやエセキエル・ポンセらが決めきれず。マジョルカのゴールキーパー、セルヒオ・リコの攻守もあり、なかなかスコアを動かすことができない。

 崩して決定機を作るエルチェに対し、マジョルカはカウンターでゴールを脅かすが、最後のところでパスが合わない。30分にはラストパスに飛び込んだハウメ・コスタが左足を負傷。一度はプレーに戻ったものの、36分に交代となった。

 このままスコアレスで折り返すことになるか、と思われた42分、エルチェは右サイドからペナルティエリア中央にボールを入れることに成功。中央では前を向かせずに詰まらせたマジョルカだったが、エリア左でボールを持った左サイドバックのホアン・モヒカが強引にシュートまで落ち込むと、とうとう均衡が崩れた。

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