■「ミスをすることは問題ない。その後にどう立ち上がるのか、どうリアクションするのかが重要だ」

 試合が始まると、4バックの左センターバックを務める東は湘南のウェリントンと激しくやり合い、そのフィジカルコンディションの良さがトップチームでも通用することを披露。それだけではなく、ルーズボールへの対応で石原広教の動きを見てクリアではなくそのまま流してゴールキックにしてみせたり、ゆっくりとボールを持った時にプレスに来た相手をいなしてからボールを出したり、と見事な落ち着きぶりでサポーターを沸かせた。

ウェリントンと競り合う東廉太 湘南ベルマーレvsFC東京(20220413)撮影/原壮史

 もちろん、周囲のサポートも大きかった。左サイドバックの小川諒也は、ビルドアップの場面で逃げ道となって東を助けた。横へのパスが続いて湘南が詰めてきても、小川が後ろ向きで受けてリターン、という形で再チャレンジを促した。ベンチからは、ボールを持てば「もっと動かせ!」「空いたぞ!」「ナイス!」、プレーが切れたタイミングでは「廉太、目離すな!」と声が盛んに飛んだ。

 後半、小川が交代すると、左サイドに大きく開いてパスを出そうとした東は狙いどころにされ、スローインになってしまう場面が続くこともあったが、岡崎慎中村帆高らはそれまで通りボールを託すことを続けた。アルベル監督は「“ミスをすることは問題ない。その後にどう立ち上がるのか、どうリアクションするのかが重要だ”と彼に直接伝えた」と明かしている。

PHOTO GALLERY 湘南ベルマーレvsFC東京 20220413
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