11月に開幕するサッカー・ワールドカップの組み合わせが決定した。日本は優勝経験のあるスペイン、ドイツとともにグループEに入った。突破すれば、ラウンド16では前回惜敗したベルギーと再戦か。日本代表や大会全体をマクロ・ミクロの視点からとらえ、ベテランサッカージャーナリストの大住良之と後藤健生が激論を交わした。
■お互いを知り尽くす日本とドイツ
――強いチームは大会に入ってからゆっくり調子を上げてくるので、ドイツが油断してくれることはないでしょうか。
大住「今回は油断してくれないと思う。ドイツもスペインも、前回のロシア大会で痛い目に遭っているから。その反省の下に今回は、とにかくグループステージから必死にやるだろうね」
後藤「弱いチームが集まったグループだったら油断するかもしれないけど、この面子を見たら、“ちゃんとやらないといけない”と彼らも思うよね」
大住「いや、早くもラウンド16のベルギー戦を見据えて油断しているかもしれないよ」
後藤「選手はそういうものだろうと思うけど、今となっては日本がそんなに弱いと思ってはくれないでしょ。何しろ、前回大会でベルギーとあんな試合を演じて見せちゃったからさ」
大住「油断できるような材料を提供したいよね。でも、“あの鎌田大地が23人に選ばれもしないんだぜ、すごい国だな”と言っているかもしれない」
後藤「“遠藤航がアンカーにいると嫌だよな”と思うかもしれないしね。お互いに情報があるというのが面白いよね」
大住「長谷部誠を特別コーチに呼んだらどうだろう。選手でもいいんだけど(笑)」
後藤「ベンチにいるだけでも、にらみは効くよね」