■合理的な戦い方の「落とし穴」
こうして、攻撃を続けたベレーザだったが、前半は無得点に終わる。
「前半は攻め込みながらも得点は生まれず、後半、相手の足が止まってから仕留める」というのは、すっかり今シーズンのベレーザの勝ちパターンになっている。もちろん、それは合理的な戦い方なのではあるが、後半になってもうまく得点に結びつかないまま勝点を落とすことも往々にしてある。それがWEリーグ前半戦で勝点が伸びなかった原因でもあった。
この日の長野戦にしても、あれほど保持率が高く、パスも回っていたのだから、前半のシュート7本は少ないような気もする。
パスは回っているのに、なかなかゴールが割れない……。点を取るための強引さがほしいのだ。
同じような傾向は、ベレーザ所属もしくはベレーザ出身選手が多い日本代表でも見られる。池田太監督になって前線でボールを奪ってショートカウンターという攻撃の形は出来てきているのだが、なかなかゴールが奪えないという試合が続いている。