■久保とムリキは前線で孤立

 久保が右サイドの選手としてプレーする場合、久保にボールが届くかはそれほど難しい問題ではない。もちろん、相手も180度で対応すれば良くなるので、ボールを持った久保がサイドからゴールに直結するプレーを披露することも難しくなるが、デュエル勝率が9割に達する試合も出てきており、久保のプレー機会の数がチャンスを作り出す数と比例している。

 トップ下でスタートした久保は、守備では5-3-2となりベダト・ムリキと共に最前線に残る形でセルタのビルドアップのパスコースを1つ消す作業に勤しんだ。

 セルタに合わせて引くマジョルカは、攻撃を始めてもボールを運ぶことができず、久保とムリキは前線で孤立。久保は左右に流れて両手でアピールしボールを受けようとするが、それでもなかなか回ってこない。

 先制を許したマジョルカは17分、左サイドのハウメ・コスタのグラウンダーのクロスを右サイドのジョバンニ・ゴンサレスが押し込んで同点に追いつく。中央ではなくサイドを使った攻撃に活路を見出しつつあったが、25分にゴールを許し、1点ビハインドで前半を終えた。

  1. 1
  2. 2
  3. 3