■ブーイングをかき消すサポーター
ダミアンに立たされ、三浦弦太やチュ・セジョン、倉田秋ら、ガンバの選手たちにも声をかけられた石川は、ピッチに顔を埋めていた姿とは一転して、タオルを被るわけでも、下を見続けるわけでもなく前を向き、肩を借りることなく自らの足で試合後の挨拶に参加した。
すると、一部の席からブーイングと野次が飛んだ。観戦ルールどうこうよりも、どうしてそんなことができるのかと耳を疑ったが、サポーターたちはすぐに拍手でそれをかき消してみせた。「選手もスタッフも、誰ひとり石川を責めることはありませんでした。これは大事だし、良かったことです」(片野坂監督)
歓喜の爆発はお預けとなったが、これを乗り越えた先で待っている歓喜を分かち合う瞬間は、より特別なものになるだろう。
■試合結果
ガンバ大阪 2―2 川崎フロンターレ
■得点
34分 山本悠樹(ガンバ)
75分 宮城天(川崎)
77分 小野瀬康介(ガンバ)
90+5分 レアンドロ・ダミアン(川崎)