■柏の勝利で終わったが…

 U-15からジェフでプレーする希望の星は、その期待に応えてみせた。柏の助っ人センターバック、エメルソン・サントスを背負いながら次々とボールを受けてみせ、背負われた状態からはファウルでしか止められないほどの強さを披露。20歳の大器は、2つの意味でジェフの柱として存在していた。

 ただし、それだけの存在感を1トップが見せたにもかかわらず試合は柏の完封勝ちで終わった。その結果が示している通り、個人としてもチームとしてもまだ完全ではない。もっとも、それを洗い出すのもプレシーズンマッチの果たす大きな役割だ。

強さを存分に発揮した櫻川ソロモン ジェフユナイテッド千葉対柏レイソル(20220211)撮影/原壮史

 ボールが体の正面から来る場面において、ディフェンダーを背負って縦関係になれば負けない一方で、横関係で五分五分になって競り合う状態では回り込まれてカットされてしまうことが目立った。昨シーズン後半からスタメンに定着したとはいえ(2021年のリーグ戦は30試合出場、うちスタメン19試合)、経験がものをいう駆け引きの部分はまだまだ成長途中だ。

 

PHOTO GALLERY ジェフユナイテッド千葉対柏レイソル 20220211
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