■久保の強みは語学力？
また、基本位置である右サイドに張りついた状態では先のようにボールが回ってきやすくなったものの、チャンスになってからのプレーになるとボールが回ってこない。先に挙げたマフェオが上がった後の場面や、カウンターの場面で全力疾走を見せてフリーでディフェンスラインの右外を抜け出せたのにボールが出てこなかった場面など、自身を使ってほしい場面で味方の選択肢に入っていない場面が目立った。
ゴールとアシストはなくとも、スタッツでクオリティを示した久保だが、ゴールを含めて更なる数字を残すためには、使う側だけでなく使われる側として周りに認識されることが不可欠だろう。
そのためには、自らを理解してもらうための会話が必須だが、語学の壁がない強みが、久保を覚醒に導くことになる。
この試合でも、逆転のＰＫを決めて喜ぶセビージャに駆け寄った久保は、その時間を熱心に会話をする機会として利用していた。マジョルカのトンネル脱出と共に、久保にも急上昇の気配が漂ってきた。
■試合結果
マジョルカ ２―１ カディス
■得点
８分 ルベン・アルカラス（カディス）
２０分 サルバ・セビージャ（マジョルカ）
６６分 ベダト・ムリキ（マジョルカ）
