日本代表は2022年に入って最初のワールドカップ最終予選の連戦を戦い、中国戦に続いて2月1日のサウジアラビア戦にも勝ってグループBの2位を堅持した。
一時は危うい様子にも見えた日本代表だが、力強さを取り戻してきたようにも見える。残り2試合、カタール・ワールドカップに向けて前進する日本代表の現在地、そして最後の詰めについて、ベテランのサッカージャーナリスト、大住良之と後藤健生が語り合った。
■流れを変えた伊東のプレー
――田中碧が良かったとのことですが、マン・オブ・ザ・マッチと言ってもいいでしょうか。
大住「いや、マン・オブ・ザ・マッチはやはり伊東純也でしょう」
後藤「1アシスト1ゴールだけど、その2ゴールともスーパーだったよね」
大住「最初はなかなかボールを取り切れなかったし、日本もサウジアラビアもチャンスらしいチャンスはできなかったんだけど、その雰囲気を変えたのは前半29分のプレー。伊東が相手の背番号13のヤシル・アルシャハラニを抜いて右から入っていった。クロスはGKに防がれたけど、あのプレーから大きく流れが変わったよね。持ち前のスピードで伊東が流れを変えたというのは、このところの好調さを物語っているよね」
――伊東自身のゴールもすごかったですね
大住「あれはびっくりだよね。本人が一番驚いていたけど」
後藤「1点目のアシストは、伊東ならあれくらいはやるかな、という気はしたけどね。2点目のシュートにはびっくりしたね」
大住「中盤の3人はもちろん良かったし、ディフェンスラインも良かったんだけど、伊東が違いをつくったという感じだよね」