【ラ・リーガ分析】「攻撃のクオリティを1人で引き受けた」日本代表・久保建英がマジョルカで求められるもの【久保建英「スタメン復帰」も改めて問われる“真価”】(2)の画像
攻撃面を一人で担ったレバンテ戦での久保建英 写真:なかしまだいすけ/アフロ

【ラ・リーガ レバンテvsマジョルカ 2022年1月8日(日本時間22:00キックオフ)】

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 攻略の気配が全く生まれなかったにもかかわらず、マジョルカは突然同点のチャンスを得る。

 65分、ペナルティエリア内でルーズボールを追いかけあったところで倒されてPKを獲得。レバンテはベンチに下がっていたソルダードも含めて3枚もイエローカードを受ける猛抗議を見せるが、VARの介入もなく判定通りにPKが行われることになった。

 しかし、キッカーのブライアン・オリバンが蹴ったボールはスピードもコースも甘く、キーパーの手の中に収まった。

 唐突かつこれまでで最大のチャンスを逃したマジョルカは前がかりになっていくが、レバンテは引き続きシンプルな速い攻撃からどんどんシュートを放ち、ペースを掴ませない。

 しかし、そのまま試合が終わってしまうのかと思われた82分、中央でサルバ・セビージャがインターセプトに成功すると、ボールはペナルティエリア内のフェルナンド・ニーニョへ届く。ようやくエリア内から放たれたシュートはネットを揺らし、マジョルカが同点に追いついた・・・はずだった。

 たっぷりと喜んだマジョルカの選手たちを待っていたのはVARの介入を知らせる笛だった。オンフィールドレビューが行われ、インターセプトをした時にセビージャが手を使ってボールをコントロールしていたことが明らかになると、スコアは1-1から1-0へと訂正された。

 2度も同点の危機を乗り越えたレバンテのホーム、シウダ・デ・バレンシアは大盛り上がり。レバンテの今季初勝利を確信したスタジアムの雰囲気を覆す力はマジョルカにはなく、6分という長いアディショナルタイムの最後にはコーナーキックにゴールキーパーまで上げてどうにかしようとしたものの、跳ね返されると久保建英がボールをコントロールしきれなかったところからレバンテに反撃され、追加点を奪われて試合終了となった。

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