■ネガティブな敗北ではなかった
ドイツの中で圧倒的な力を誇るバイエルンに対し、どうすれば良かった、というレベルではない格の違いを見せつけられるのは日常茶飯事。あまりに差がありすぎて、ショッキングなことではない。
もちろん試合に敗れた悔しさはあるが、絶対王者との試合で敗者が得られるのは、そんな相手に対しても自分たちの戦い方でぶつかることができたという自信と、スコアとしては残らない部分部分で手応えだ。
後半に左サイドの攻撃で躍動できた伊藤は、初のバイエルン戦でそれらを得ることができただろう。周りからの見られ方も、フロックではなく本物だ、というものになる。
また、個人として1つ上のレベルに達する課題が浮き彫りにもなる。
戦えることが当たり前になっている遠藤は、手応えではなくパス精度やフィニッシュに絡む場面での課題をより強く感じる試合になった。
ただしそれは決してネガティブなことではない。欧州で戦っている価値がそこにある。
こうして、負けから様々なものを得ることができる。バイエルンはドイツの多くのクラブにとってそういう相手になっている。そんな相手に対して正面からぶつかって散ったシュトゥットガルトは、この戦いからもっと強くなることができるだろう。
■試合結果
シュトゥットガルト 0-5 バイエルン・ミュンヘン
■得点
40分 セルジュ・ニャブリ(バイエルン)
53分 セルジュ・ニャブリ(バイエルン)
69分 ロベルト・レバンドフスキ(バイエルン)
72分 ロベルト・レバンドフスキ(バイエルン)
74分 セルジュ・ニャブリ(バイエルン)