■手放しでベスト16進出を喜べない理由

 いずれも、世界のトップクラスの相手と善戦したことは間違いない。規律が採れた素晴らしい守備で食らいついた結果だった。

 しかし、ラウンド16に進出したといっても、グループリーグは3位通過だった。アンゴラに勝っただけで、パラグアイにも敗れており、大会を通じて1勝4敗。グループリーグは3位通過だったのだ(だからこそ、ラウンド16では強敵ブラジルと顔を合わせることになった)。

 たとえば、ブラジル戦。日本が失点した場面では、相手の速くてしかも幅のあるフェイントの鋭さや空中にあるボールのコントロールなど、日本人選手にはないような個人能力の高さを見せつけられてしまった。

 11人制サッカーと同じように、集団で戦うことは日本のストロングポイントではあるが、やはり個人能力の向上なくしては世界のトップクラスと互角に戦うことは不可能だ。

 そうした目で、Fリーグのプレーを見ていると、選手たちはテクニックも十分にあるとは思うが、しかし、プレーの速さ、強さで世界との大きな差を感じざるを得ない。

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