■浦和の今季ベストゲームは9月1日のルヴァン杯準々決勝のホームの川崎戦

 若いから、ベテランだから、ずっとJ1にいるから、J2だからとか、代表だからなど、そういう基準で選手を選んでいるのではないことがよくわかる。「人間性を重視している」という発言も監督会見であった。

 個人的には、浦和の今季ベストゲームは、リーグではないが、9月1日のルヴァン杯準々決勝のホームの川崎戦だと思う。

 川崎が調子を落としていた時期だったものの、前半戦で5失点していた相手に対して、流れから先制点を奪ったので実力がずいぶんついた、という印象を受けた。失点もPKのみだった。

 江坂任と小泉佳穂を同時に起用し、2人に加えて汰木康也関根貴大の4人の連動が功を奏して、その後、その4人でテンポ良くボールを回して攻撃を仕掛け、リーグで連勝できていた。そこで自信がついたはずなので、大きな転機になった試合として挙げたい。

 柏木の騒動に際しても「チームの輪を乱すような行為は許さない」と語ったり、実際、起用しているのも落ち着いている選手だったり、クレバーな選手が多く、チームへの貢献度を重視しているのではないだろうか。

 ある意味、日本人よりも日本人らしいというか、規律や気配りが優れている監督であるリカルド・ロドリゲス。来季のさらなる浦和の進化が楽しみだ。

PHOTO GALLERY 「若手に期待」バージョンの浦和レッズ リカルド・ロドリゲス監督の理想フォーメーション
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