■問題はポチェッティーノ監督の対応
ひとたび噛み合えばそれまでの劣勢を全て吹き飛ばすことができる、というロマンを感じさせる先制劇となったが、ここから如実に表れたのが監督の力だった。
ペップ・グアルディオラ監督は54分にアレクサンドル・ジンチェンコをガブリエル・ジェズスにスイッチ。サイドでボールを持った時に奪いにこないPSGの守備の仕方は続いており、横の揺さぶりからフィニッシュが決まるかどうか、という焦点は変わらなかった。ゴール前での迫力を増すことを選んだこの交代は見事に当たり、ジェズスは・1G1Aで逆転勝利に導くことになる。
問題はポチェッティーノ監督の対応だ。守備の仕方を変えることなく大外でボールを持つことを許容したまま2失点。最後に中で防ぐ、ということを優先している守備陣はサイドを使われることに対して後手を踏むしかなく、前半からボールを回され続けたことで中盤の足が止まってしまうとついに決壊することになった。