■「チームスタイル」を象徴した選手たち
ボランチ(またはセンターバック)という地味なポジションの選手が、これほど長く最高の人気を保っているのである。レッズのサポーターにとってのレジェンドなのであろう。
「22」に次いで人気なのが「5」であり、また「30」なのではないか。
「5」はDFの槙野。ペトロヴィッチ監督が広島から連れてきた選手たちの1人で、センターバックながら攻撃的なスタイルを持ち、また明るい性格やファンサービスの良さで人気を保っているのだろう。
そして、「30」の興梠慎三。前線での得点感覚や周囲を生かすプレースタイル。好不調の波が大きい選手だったが、日本代表に定着してもよい優れたFWだった。
阿部にしても、槙野にしても、興梠にしても、今でも高い人気を誇っているのはただ長い時間、浦和に在籍しているからだけではない。その時代、その時代の浦和のチームスタイルを象徴するような存在だったから、クラブを愛するサポーターの気持ちを動かし、またこれからもサポーターの記憶に残っていく存在なのであろう。