サッカーにおいて、ホームとアウェイの差が持つ意味は大きい。国内もそうだが、国境を越えれば、さらなるギャップがアウェイの地に足を踏み入れた選手たちを苦しめる。蹴球放浪家・後藤健生も、例外ではない。南半球のライバル国、オーストラリアでアウェイの洗礼は待っていた。
■10万人収容の豪州最大のスタジアム
2000年のシドニー・オリンピックで日本がブラジルと対戦した時に、ブリスベンのクリケット・グラウンドで係員の目を盗んで2階席に忍び込んだ話は前にも書きましたが(『蹴球放浪記』第68回を参照)、まあ、とにかくクリケット場でサッカーを見るのは、ちょっと辛いという話です。
先日、オーストラリアがサウジアラビアと戦ったウェスタン・シドニーのフットボール専用スタジアムはコンパクトで見やすそうなスタジアムでしたが、3月のオーストラリア戦はどこで開催されるのでしょうか……。
オーストラリア最大のスタジアムはメルボルン・クリケット・グラウンド(MCG=収容力10万0024人)ですが、ここもクリケット・グラウンドですからサッカー向きではありません。
クリケットの試合の時も1階席がいちばん安い席として設定されていますから、やはり2階以上の席で見るに限ると思います。