11月16日(日本時間17日未明)に行われたワールドカップ・カタール大会のアジア最終予選で、日本代表はアウェイでのオマーン代表戦に1-0で勝利した。ホームでの敗戦の意趣返しをした格好で、中国代表と引き分けたオーストラリア代表を抜いて2位にも浮上した。
しかし、単純に喜んでいるわけにはいかない。本大会出場をめぐるレースは、年をまたいで続く。希望と課題が浮き出た日本代表の2021年最終戦を、取材歴50年を超える大住良之、後藤健生という2人のベテランサッカージャーナリストが語りつくす。
■年明けシリーズのノルマは?
――年明けの1、2月シリーズのノルマはどうなりますか。
後藤「それは2試合勝つしかないでしょうね」
大住「同時期にオーストラリアはベトナムとホーム、オマーンとアウェイで対戦するんだよね。その2試合でオーストラリアが連勝するなら、日本も連勝しないといけない。というより、オーストラリアは連勝するものと考えないといけない。次のシリーズで1試合でも引き分けると、またオーストラリアに抜かれちゃうから」
――そのような状況になると、3月のオーストラリアとの直接対決がさらに難しくなりますね。
後藤「勝たなければいけない直接対決になるのか、引き分けでも良い試合になるのか、の違いは大きいよね。その大事な一戦を、どういう状況で迎えるか。オーストラリアが次のシリーズの2試合のうち、どちらかでコケてくれれば、日本も勝ち点4でいいかもしれない。オーストラリアにとって、ホームゲームは自分たちにとっても大変な試合になる。ヨーロッパでプレーしている選手たちは、日本へ移動するより、シドニーに行く方が大変だから」